016年10月12日(水)14時から、第16回口頭弁論期日が神戸地方裁判所で開かれました。
恒例となった期日前の神戸駅前宣伝には、JR遅延で兵庫の原告が間に合わなかったのですが、京都訴訟の原告と弁護団4名、サポーター合わせて20名で、アピールしました。ぽかぽか通信を配っていると、兵庫にも避難者が沢山生活していること、東電と国に裁判を起こしていることも、ご存じない方もいらっしゃいました。もっともっと、知ってほしいです。
裁判所ロビーに集合してから、提訴時などに行っていた「避難の権利」の横断幕を持って行進を関西訴訟に習って、やってみました。原告を先頭に弁護団が支えて裁判所前を行進し、サポーター一同が法廷に続く道で拍手で迎えました。元気でました!
<各書面の概要・口頭弁論>
裁判では、満員の傍聴席を前に、弁護団が、準備書面27及び28を陳述しました。準備書面27は、特定非営利法人失敗学会が作成した報告書を基に、仮に全電源喪失に陥ったとしても、被告東京電力が、簡単な設備とこれらを適切に利用できる準備をしておけば、メルトダウンを回避することが十分可能であったことを主張しています。
また、準備書面28は、被告らの主張する津波評価技術の考え方が、IAEAの国際安全基準を満たしていなかったこと、千葉と福島の同種訴訟の専門家証人の証言等から、原告がこれまで主張している長期評価こそが信頼に値する知見であることなどを主張しています。一方、国からは、安全審査の対象に関する主張と、国の「違法事由」の時期について説明を求める旧釈明がなされました。
松田弁護士が準備書面27の要旨を、安保弁護士が準備書面28の要旨を説明しました。両弁護士とも、準備書面の要点をコンパクトかつわかりやすくまとめ、裁判所や傍聴席に伝わるように説明をしました。
(期日の準備書面は弁護団ホームページでご覧いただけます)
<報告集会>
司法書士会館地下1階に移動し、期日報告集会が行われました。
まず、原告から挨拶があり、支援の方々への感謝、生業訴訟の本人尋問を傍聴した感想が述べられました。また、原告の女性3名が、訴訟への思いや、原発事故から5年経過し、子どもらが原発事故をきっかけにして進学や就職など自らの道を歩んでいること、福島県が、子ども向けキャンプや復興住宅見学等の積極的な帰還政策をすすめていることなどを述べました。
次に、津久井弁護士から、住宅支援打ち切り問題で特別報告がありました。各地で避難者が声をあげ行政にも働きかけていること、兵庫県・神戸市に対して国への支援拡充の意見書提出の請願・陳情が採択され、本会議可決(10/26)であること。福島県は避難先自治体から要望を聞いたのに国に使えていなかったと報じた吉田千亜さんの記事紹介がありました。
その後、進行協議に参加していた古殿団長らから、本日の期日報告及び進行協議の報告がなされました。
今回も原発賠償関西訴訟、同京都訴訟から応援にかけつけてくださった原告・弁護士らから、挨拶と各訴訟の進行状況(京都では12月14日から原告本人尋問が始まります)の報告があり、関西の3訴訟団でこれから正念場を迎える訴訟を闘っていこうという思いがさらに強くなりました。
最後に、ぽかぽかサポートチームの松本さんから、原告勉強会・例会(11/19)などの紹介がありました。
今回も街頭宣伝と報告集会でたくさんのカンパ(35898円)をいただきました。報告集会の会場代や、原告の傍聴支援、全国連絡会などの派遣費に使わせていただきます。
報告集会の様子はこちらから
http://twitcasting.tv/sei201/movie/314115155
http://twitcasting.tv/sei201/movie/314115725
http://twitcasting.tv/sei201/movie/314125417
<次回以降の期日予定>
次回 12月20日(火)午後2時 101号法廷
次々回 2017年3月9日(木)午後2時 101号法廷